岡本 和久のFIWA/I-OWAメルマガ_20220415

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022.4.15━━━━
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私は終戦の翌年、1946年の生まれです。子供のころにはまだ戦禍が残っていました。自宅の台所の床には大きな焼夷弾の焼け跡があり、近所の東京工業大学には防空壕がたくさんありました。中学3年の最後の英語の授業の時に先生が黒板いっぱいに「Be a peace maker!」と書かれました。それぐらい戦争が身近だった時代でした。この言葉は私にとって生涯を通じて「考案」になっています。

大学在学中にアメリカの大学に2年留学したのですが、まさにベトナム戦争真っただ中でした。18歳の誕生日を迎えたクラスメート、ルームメートはみな徴兵局に登録にいきました。男子は皆兵制度でしたから徴兵されればベトナムに行かなければならない。キャンパスでは戦争反対派と賛成派が激しく議論をしていました。Teach-inという討論会も盛んでした。みんな自分の命が懸かっているので真剣な議論でした。帰国したら日本はまさに高度成長期の真っ盛り。明るいムードがいっぱいでした。「平和っていいものだ」と思うと同時に「アメリカの仲間たちはどうなったかなあ」と思ったものです。

みなさん、日本のパスポートになんて書いてあるかご存じですか?以下のように書かれています。

「日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の所管に要請する 日本国外務大臣」

要するに海外に出ても我々の安全は日本国が守ってくれている。

昔は領主が自分の勢力範囲の農民などを傭兵としていました。しかし、国民国家が成立し徴兵制度により国の軍隊ができ、国民が兵隊となりました。二回の世界大戦を経て戦争が引き起こす破壊力は計り知れないほど大きくなりました。そして兵役に参加する兵隊は元より生活者は大きな被害を受けるようになったのです。「お国のため」という美名のもとに尊い命を落とす、敵を殺す。それは勝者も敗者も、敵も味方も同じです。個の安全は全体、つまり国の安全に依存しているとみんな思っていた。だから全体のために個が我慢するのは当たり前だった。

今回の     ロシアからのウクライナ侵攻も同じことがまだ続いています。犠牲になっているのはウクライナ人、ロシア人、そしてロシアの資源や生産物に依存している世界中のすべての生活者が何らかの犠牲になっている。国家という怪物が戦いを始め世界中の生活者が被害を受けている。結局、今の戦争は国家という怪物と生活者の間の戦いになっているのでしょう。

今回のウクライナのケースで強く思うのは、今までの戦争と大きく違うということです。第一に経済、社会のグローバル化による世界の相互依存度の高まりです。一つの国を封鎖すると世界中が困ることになる。もう一つは情報化です。個人が世界中の人に気持ちや想いを発信する手段を持ったということです。

その傾向はベルリンの壁の崩壊(1989年)、アラブの春(2010~2012年)や香港のアンブレラ革命(2014年)などから出始めていました。生活者の国を超えた想い(心)が情報化によって、モノの動きがお金のグローバル化によってこのような変化を起こしているのでしょう。

いま戦争を遂行する国のリーダーにとって一番の抵抗勢力は全世界の生活者です。そして生活者が持つ戦争への抑止力が情報とお金です。情報は国境を越えて人々を結びつけます。そして、お金はグローバル化された世界では一つの国というパズルのピースが欠けただけでも世界経済がきわめて非効率になるということをいやというほど知らしめています。それぞれの国が一番得意なものを生産してお金を通して交換し合う。お金は平和が好きなのです。

最近、小学校低学年のころから知っている18歳、高校生が日本語と英語で動画を制作し世界に発信しています。その中のこの言葉に「ハッ」としました。

「戦争は 人を殺す行為」「War ? is an act of killing people」

要するに戦争って殺人行為なんです。誰だって人を殺したくないし、殺されたくもない。若者だから発することのできる何という真理をついた鋭い言葉でしょう。

若者の言葉が後期高齢者の私に気づきを与える。世代という垣根もどんどん低くなっています。お互いが学び合えるようになっている。日本は幸運なことに戦後77年、平和な時代を過ごしました。そしてもしかしたら「平和を維持することが我々の安全を守ってくれている」というシンプルな事実が頭から消えているのかもしれません。戦禍がまだ残るころ生まれた私に両親は「平和が永久に続くように」という願いを込めて「和久」と名付けました。いま、76年という時を経てそのメッセージが身に染みて感じられます。

上記の動画は以下でご覧いただけます。拡散希望です。応援してあげてください。(岡本 和久CFA)

https://www.youtube.com/watch?v=vNQwTL4xLVQ (日本語版)

https://www.youtube.com/watch?v=DqTQncNHpes&feature=youtu.be (English Version)

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FIWA(r)からのお知らせ・セミナー予定

FIWA(r)マンスリー・セミナー #199
開催形式 On Line
開催日時 4月17日(日) 12:30~15:30
講演・講師
岡本 和久 「しあわせ持ちへのロードマップ(4) DIY資産活用~応用編」
オフィス・リベルタス、経済コラムニスト 大江 英樹氏「世阿弥に学ぶビジネスの極意」
備考 お申込みは開催日の三週間前より以下のサイトにて承ります
https://happymoney.stores.jp/
主催:NPO法人みんなのお金のアドバイザー協会

FIWA(r)マンスリー・セミナー #200
開催形式 On Line
開催日時 5月15日(日) 12:30~15:30
講演・講師
岡本 和久 「しあわせ持ちへのロードマップ(5) DIY資産活用~投資方針書」
島田 知保氏「最近の投資信託事情(仮)」
備考 お申込みは開催日の三週間前より以下のサイトにて承ります
https://happymoney.stores.jp/
主催:NPO法人みんなのお金のアドバイザー協会

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クラウドファンディングのご案内(期限が近づいています!)
「投資」の一歩を踏み出すためのきっかけを。クラウドファンディングで本格版を作りたい!
岩城 みずほ

私たちNPOみんなのお金のアドバイザー協会~FIWAは、2月21日からクラウドファンディング「もっと投資を身近にするために とっても便利なツールを世の中に提供したい!」をスタートいたしました。

龍谷大学経済学部竹中正治教授が作成した「株価指数連動定額積立投資のシミュレーション・ソフト」のトライアル版は、すでに私たちFIWAのWebサイトで公開していますが、長期過去データに基づき、株価指数連動型の積立投資のリスクとリターンなどが分かりやすく試算できます。投資の一歩が踏み出せない方も、本シミュレーションを使って、投資体験をしていただけるのではないかと思います。どなたでも無料で使っていただけますので、ぜひ使ってみてください!

クラウドファンディングでは、「株価指数連動定額積立投資のシミュレーション・ソフト」本格版の開発資金を集めたいと考えています。みなさんに応援していただいた資金で作る本格版は次のような機能があります。

対象銘柄数を増やし、国内外20種程度の株価指数に連動した長期・分散の定額積立投資のリスク、リターン、運用結果が、その途中経過も含めて簡単にわかります。複数銘柄への投資分散効果も確認できます。投資信託選びの有力な判断材料を提供します。
過去のシミュレーションで得られたリターンとリスクに基づいた将来シミュレーションを可能にします。

例えば今後20年間で3000万円の資産形成を実現するためには、毎月幾らの積み立てを行えば良いか、資産時価総額の振れ幅はどの程度になり得るかなどが一目でわかるようになります。

「過去の実際の株価データに基づいて投資の模擬体験をして頂き、長期・分散・積立投資で高いリターンが実現できることに気が付いて頂きたい。そして効果的な投資に踏み出し、日本でもリッチな資産形成に成功する人が増えることを願っています」(竹中正治氏)

ぜひみなさまの温かいご支援、ご協力をお願い申し上げます。

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● インベストライフ 2022.4.15号が公開されました。以下のサイトでお読みいただけます。スマホにも対応しています。お楽しみください。
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https://fiwa.or.jp/investlife/
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資産運用業務に関連する法制度の基礎
講演:弁護士 坂本 有毅氏
レポーター:赤堀 薫里

ファイナンシャル・プランナー業務とその横にある投資助言代理の関係。日々その境界線上で業務をするなか、投資の助言を登録すべきなのかどうか、非常に悩ましいところです。それぞれの制度の成り立ちを確認し、今後、進むであろう方向性をお示しいただきました。
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しあわせ持ちへのロードマップ PART2:DIY資産形成
講演 岡本 和久
レポーター 赤堀 薫里

退職後のための資産形成コアポートフォリオを作っていくことの重要性と、人生を通じての資産運用の目的について。また、リスクをコントロールするためには長期・分散・積立・継続が大切であり、毎日たんたんと将来の自分のために自分で続けることが大切です。
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知って得する、ちょっと差がつく トリビア・コーナー
トリビア研究家 末崎 孝幸
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澤上篤人氏とFIWAのチャレンジを語る
今月は2022年3月23日から毎週水曜日、四回にわたって公開された澤上篤人さんと岡本、岩城の鼎談をお送りします。
https://www.youtube.com/channel/UCgLVS9f4fkrcMb4w9dh2xgA
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FIWA(r)代表理事リレー投稿
女性にとっての仕事とお金に関する『心構え』と『包括的なアプローチ』
寄稿:FIWA(r)協会副理事長 原田 武嗣

女性と金融の問題についての研究者バーバラ・スチュワート氏(CFA)は、CFA協会のブログ「エンタプライズ・インベスター」で、「女性にとってのお金を稼ぐこと:あなたのビジネスモデルはどのようなものですか?」という記事を発表しています。この記事は、女性にとっての仕事とお金に関する『心構え(マインドセット)』と『包括的なアプローチ』について、興味深いアイデアを提供してくれます。
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インベストライフ・アーカイブより
プレママ、新米ママ奮闘記 その2 (2009年6月~9月)
赤堀 薫里 CFP
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基本ポートフォリオのパフォーマンス
出所:イボットソン・アソシエイツ・ジャパンがMorningstar Directにより作成。
2月のパフォーマンスは4資産成長型が+3.69%、2資産成長型が+4.75%のパフォーマンスでした。
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投信データ・ウォッチ
出所:MorningstarDirect のデータを用いてイボットソン・アソシエイツ・ジャパンが作成。
純資産上位ファンド
今回は純資産上位ファンドの3月末の運用状況をリストアップしていただきました。eMAXIS Slim(三菱UFJ国際)、グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(AM-One)、netWIN GSテクノロジー株式ファンド(ゴールドマン・S)、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信(アライアンス・B)、投資のソムリエ(AM-One)などのデータを紹介していただきました。